2010年09月09日

夏休み

今週夏季休暇を頂いたので、先週末から実家のある山口へ家族を連れて帰省していた。
#本来なら仕事もひと段落している予定だったが、スケジュール通りに進まず、逃げるように都内を離れたんだけどね(←おい!)

今回のメインイベントは、「SLやまぐち号に乗ろう!」というもの。実はワタクシ山口県出身でありながら、一度も貴婦人号(←機関車の愛称)に乗ったことがなかったのだ。一度乗ってみたかったんだよなぁ。
#子供の頃通学中に何度も見ていたんだが…。

ムスコを近所の上千葉公園に連れて行くと、園内に置いてあるSLにものすごく興味津々な様子を見て、

(ムスコをダシのために、SL体験をしなければ!)

と、決意したのがきっかけ。

当日は幸いにもよい天気。そしてすごい人ごみ。
#田舎にもテツの人はきてくれるらしい。

新山口駅で轟音を立てながら駅構内にバックして入ってくるSLをみて、

(うぉ。やっぱり本物の迫力は違う!)

と、興奮する30半ばのおじさんの横で、想像以上の巨大な鉄の塊の前にして腰が引けた6歳のムスコは

「やっぱり、帰ろうよぉ」

と、あってはならない一言を発し、2歳のムスメにもその恐怖が伝染して、泣きべそをかく始末。

(ここでつぶされるわけには…)

とあせったが、あれやこれやと懐柔作戦を展開し、何とか場を収めて客車に乗り込む。5両ある客車は、明治、大正、昭和、欧風、展望とそれぞれコンセプトが異なっていて、今回乗ったのはオリエント急行をイメージした欧風車両。それぞれの車両を見物するだけでも、アトラクション要素あり。どうでもいいのだが、すべて同じ値段なので、質素な感じの昭和だとなんか損した気がするのは私だけ?
#ちなみにJRなのでオトナ一人が乗車券と510円の指定券を合わせて1600円強とリーズナブルで2時間楽しめるのも魅力。未就学児は当然タダ。

なおコドモは現金なものだから、乗って10分もすればビビッていたことなんかすっかり忘れて、車掌さんから貰った乗車記念のステッカー片手にSLがいかにすごいかをオトナに力説する変貌振り。非常に分かりやすい。

車窓から田んぼや山の景色をのんびりと眺めつつ、懐かしい思い出に思いを馳せようかとしていたら、そこかしこに三脚にカメラを固定し構えた人たちがわらわらといて、子供たちにテツ達をいかにたくさん見つけるかのブームが到来。
しかしホントすごい。
田畑で撮っているのはまだかわいいもので、山の中、がけの上など、どうやってそこに辿り着いたのか見当もつかないひとがわんさか。ほとんどゲリラ兵を見つける偵察部隊のような気分で、チビたちと彼らの姿を探す。

津和野駅に着く頃には、「ボクのSL」くらい蒸気機関車とフレンドリーになったムスコをみて、こちらも満足。
#なお2歳のムスメは途中で昼寝。まぁ仕方あるまい。

とりあえず、SL企画は成功だったみたい。

SL以外にものんびりと夏休みらしい過ごし方を家族でできて、とても充電できた。とてもいい休みだった。
#仕事に復帰できるかが心配。

実家から葛飾の我が家に戻ってくると、それはそれでほっとする。知らない間に、自分の中で帰ってくる家がココになっているんだなぁと実感する瞬間だ。

ふと気が付くと、夕食を前に、ムスコが椅子に座って、さめざめと泣いている。
またこりもせず兄妹喧嘩でもしたのか、いたずらしてカミさんに怒られたかでもしたのかと思い、泣いている原因を尋ねたがどれも違うよう。じゃあ、泣く理由がないじゃないかと困惑していたら、カミさんが

「夏休みがおわっちゃうので、急に悲しくなったんだって」

とひとこと。

(まったく。びっくりさせるなぁ。でもこういうおバカなところは結構好きだけど)

と、夏休みの余韻を噛み締めながら、コドモってひと夏で成長するよなぁとなんだか懐かしいような手が届かないような不思議な気持ちになるのであった。

posted by やぎぞう at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記